米在住の卒業生からのお便り

28年前に本校を卒業した山川絵里さん。卒業後にアメリカへ留学。現在もアメリカに在住しお仕事を続けていらっしゃいます。今回、アメリカからお便りが届きましたのでご紹介いたします!

私は1989年に2年制の英語英会話本科を卒業しました。入学当初は、新入生オリエンテーションで先生と普通に会話をする1年先輩の英会話力の高さに衝撃を受け、また英語を英語で教わる6時間に脳の痛い毎日でしたが、当時はまだ東京で外人を見ることが比較的珍しかったため「ガイジン(先生)と話すこと」が嬉しく(笑)、また先生方の上手いリードもあって、とにかく臆さず話そうと意識して過ごすようにしていました。英語習得と筋肉トレーニングはとても似ていると思います。使い初めは慣れずに筋肉痛を起こしますが、訓練を重ねていけば考えずとも英語の文章が丸ごと自然に口から出てきて、やればやるほど「英語筋」が大きく、強く成長していくことを実感できると思います。そして、出来なくてもチャレンジしたことを褒めて、自信を持たせて引っ張ってくれた先生方のお陰で、1年が終了した時には、新入生オリエンテーションのグループリーダーに指名して頂くほど積極性が付いていました。新入生¬オリエンテーションは、春休み1か月を利用したロサンゼルスでのホームステイと日程が重なったため参加できませんでしたが、そのホームステイ先のマザーの勧めと1か月をアメリカで過ごした経験から、「大学留学をしたい」というビジョンが生まれました。

駿台卒業後はカリフォルニア州のELSサンタモニカ校で語学準備とTOEFLを受験し、Los Angeles Valley Collegeというコニュニティーカレッジへ入学しました。二年制のValley Collegeから州立大学への編入予定でしたが、在学中に永住権抽選に当たって最速最短で永住権が取得できたので、日本語教師の資格を取って私立高校や社会人に日本語を教えつつ、語学学校にてアドバイザーと事務職員として長く勤務しました。
異色な経験として、ユニバーサルスタジオハリウッドで日本語のスタジオツアー(トラムに乗ってキングコングやジョーズを見るアトラクション)のガイドをしたこともあります。
一人ひとりの責任が明確なアメリカ社会で、英語が母国語でない外国人が就職することはかなり勇気の要ることです。しかし、躊躇をしていると永久に初めの一歩を踏み出すことができないので、自分を信じて自分の背中を押して進んで行く強さが必要です。

カレッジの教科書はアメリカ人でさえ辞書を引く難度で、日本語で言えば広辞苑に載るような単語の羅列です。私はTOEFLスコアを取得してカレッジに入ってからも、教科書の読み込みに時間がかかって苦労し、日本でもっと勉強してくれば良かったという後悔がありました。ですので大学留学を目指す皆さんには、日本でTOEFL550(iBT79)点以上を取ってから留学されることを強くお勧めします。日本で十二分に準備を完了してから留学することで、プレースメントテスト後に振り分けられるESLの授業もEnglish 101(卒業に必要な英語の単位)に近いレベルから始められ、その分時間と費用を大きく省くことができます。
 最後に、できることを信じて叱咤激励し続けてくれた先生方、留学を可能にする土台となってくれた駿台2年間のプログラム(英語ブートキャンプ)に感謝します。